MENU

慢性閉塞性肺疾患(COPD)の医療過誤裁判例(熊本地裁平成22年8月25日、大阪地裁平成20年11月25日判決)

慢性閉塞性肺疾患(COPD)の医療過誤裁判例(熊本地裁平成22年8月25日、大阪地裁平成20年11月25日判決)

慢性閉塞性肺疾患(COPD)とは何か

慢性閉塞性肺疾患とは、慢性気管支炎や肺気腫、びまん性汎細気管支炎などの総称である。

予後因子

年齢、喫煙の継続、測定開始時点のFEV1.0(呼吸機能の検査)が予測値の50%以下等
慢性呼吸不全を引き起こす肺疾患の1つ

閉塞性換気障害の症状

気道が閉塞することにより気流制限が起こり、呼吸困難となる。
慢性の喀痰、咳などである。

肺気腫

肺胞壁が破壊され、気腔が拡大する
肺胞に分布する毛細血管網も破壊される

肺気腫の検査

・胸部X線
・胸部CT
・肺機能検査
・動脈血ガス

肺気腫の治療

上記肺気腫の非可逆的な形態異常を修復する方法はなし
→治療目標は可逆性の気道閉塞や心臓負荷による呼吸困難症状を改善し病態の増悪阻止し肺機能維持
 薬物治療の前提として禁煙指導厳格にすること重要
・気道閉塞に対する薬物治療
 気管支拡張薬(抗コリン作動薬が多い)、コルチコステロイド薬
・症状増悪を招く感染・心不全に対して
 感染:抗生物質
 心不全:利尿薬
・最近外科的治療も
 肺移植、肺容量縮小術

肺気腫の予後因子

低栄養、呼吸機能の低下、年齢、心不全など
概ねCOPDの予後に準ずる

慢性閉塞性肺疾患(COPD)の原因

有害物質を長期にわたり吸引することで生じる。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)の診断

胸部X線撮影、胸部CTスキャン、肺拡散能検査、理学所見等。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療

気管支拡張薬、吸入ステロイド、呼吸リハビリテーション(口すぼめ呼吸などの呼吸訓練)、酸素療法、換気補助療法
など。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)の医療過誤裁判例

熊本地方裁判所判決平成22年8月25日判決

被告が開設する病院にて当初気管支喘息との診断を受けた患者が転送先の病院において急性心筋梗塞により死亡した事例。
裁判所は、救急外来においても喘息の診断は鑑別診断を十分に行うことが要求されており、患者に肺気腫の既往症があると聞いたところ、患者には気管支喘息もあるものと軽信しそれ以上の問診、チアノーゼの有無など全身状況の観察をせず、必要な諸検査を行わなかったことにつき、医師として要求される注意義務を怠ったとして、被告の損害賠償責任を認めた。

大阪地方裁判所判決平成20年11月25日判決

呼吸困難等を訴え救急車で搬送された患者を診察した医師が、急性肺血栓塞栓症を疑わないまま、原因疾患の鑑別診断をするための検査を行わなかったことが、医師に求められる注意義務に反するとはいえないとされた事例。

医療過誤・医療ミスのご相談

医療過誤・医療ミスの
ご相談受付

※歯科・精神科・美容整形のご相談は
受け付けておりません。

私たちが選ばれ続ける理由